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リサーチ・技術解説公開 2026-10-01更新 2026-10-01

2026年Q3 Web3業界振り返りと考察|Kalshi・Polymarketを除く当サイト集計の調達額は、Q2比で横ばい〜約2割増

2026年第3四半期(Q3、7月1日から9月30日)に、当サイトが集計したWeb3の資金調達・買収は158件でした(同一ラウンドの再発表を含みます)。

調達の総額は$4.605B(記録上の値で、Kalshiが4月以降の累計として届け出た$1.12Bを含みます)、買収の総額は$440.5Mです。金額が開示されたのは調達91件・買収4件の合計95件で、残る63件は件数には含めていますが、金額の合計には入れていません。

調達額は前の四半期(Q2、4〜6月)の$2.657Bから約7割増え、同じ3か月にBTCも4割以上上がりました。ただ、この増加の大半は、KalshiとPolymarketの2社で説明がつきます。2社を除くと調達額は約$2.49B(開示89件)で、Q2との差は、横ばいから約2割増の範囲に収まります。約7割増には届きません。

金額の合計は、開示額がついた案件だけが対象です。外部の集計より範囲が狭く、結論は当サイトが追える案件に限ったものです。

BTCは4割超上がったが、9月に米欧日が相次いで利上げした

CoinDeskによると、BTCの四半期の上昇率は、9月30日時点の暫定値で約44%でした。2024年第1四半期以来の大きさです。ETHは約71%上がり、2021年第1四半期以来の上昇でした。どちらも3四半期連続の下落のあとの反発です。

BTCは7月初めに$58,000前後の底を付け、高値は$87,000を超えました(AMBCrypto)。9月末は$84,000前後で終えています(CoinDesk)。時価総額ベースで暗号資産全体を見ると、約33%の上昇という集計もあります(指標を提供するCFGIの暫定値)。

米国の現物BTC ETF(BTCを裏づけにした上場投資信託)にも、同じ時期に資金が戻りました。SoSoValueの集計では、6月に$4.51Bの純流出だったETFが、7月は$172M、8月は$3.52Bの純流入に転じています(Cointelegraph)。8月は2026年で最大の月間流入です。

8月の急騰の理由として、21Sharesは米財務省による長期債の買い入れ拡大、ショートの強制決済、政策面の追い風を挙げています(8月分の説明です)。

一方で、各国の中央銀行は9月に相次いで利上げしました。FRB(米連邦準備制度理事会)は9月16日、政策金利を0.25ポイント引き上げて3.75〜4.00%とし、票決は12対0でした。ECBも9月10日に、日銀も9月18日に、それぞれ0.25ポイント引き上げました(日銀の政策金利は1.25%)。

FOMC(米連邦公開市場委員会)は7月29日の声明で、中東の紛争を一因とする不確実性の高さを指摘しました。エネルギーなど一部の供給ショックによるインフレの高止まりも挙げています。米10年債利回りは9月30日時点で約5.30%と、2002年以来の高さです。CoinDeskは、実質金利の高さはBTCにとって不利な材料だったのに、価格はそれに反して上がったと伝えています。

つまりQ3は、価格が大きく戻り、同時に利上げが相次いだ四半期でした。金利が調達額を動かす経路を示した出典はなく、利上げが調達の逆風だったかどうかは確かめられていません。

件数は150件から158件へ約5%の増加で、金額だけがQ2から大きく伸びています。その金額の46%は、2社の調達が占めています。

2社を除くとQ3の調達額は約$2.49Bで、Q2との差は比べ方で+1%から+19%になる

Q3の調達額を大きく押し上げたのは、予測市場(将来の出来事が「起きるか、起きないか」を売買する市場)を運営するKalshiとPolymarketです。当サイトの集計では、2社の調達額は合わせて$2.12Bで、調達額全体の46%にあたります。この46%には、次に述べるKalshiの累計値が含まれます。

Kalshiの$1.12Bは、Q3に新しく集まった資金の額を示す数字ではありません。8月下旬に提出されたForm D(米SECに出す私募の届出書)には、4月3日以降に約$1.5Bの募集枠のうち$1.12Bを販売したと書かれています。

The Blockは、5月に発表されたCoatue主導の$1B(評価額$22B)のSeries Fが、この数字に含まれうると伝えています。Q3に販売された分は、Form Dに分けて書かれていません。

当サイトの記録では、同じSeries Fを3月21日付(Coatue主導ラウンドの報道時点)で別に計上しています。上半期の集計にも、Kalshiの$1.0B(3月)と$200M(5月)が入っているので、同じ資金が二重に数えられている可能性があります。

当サイトの8月の月次記事は、この$1.12Bを新しいラウンドの成立ではないと本文で断っていましたが、8月の調達総額$1.427Bには含めていました。今回の$4.605Bにも、記録上の値のまま入っています。

2026年第3四半期の調達額と買収額を分けて示す横棒グラフ。調達は記録上の値で$4.6B(Kalshiが4月以降の累計として届け出た$1.12Bを含みます)、買収は$440.5Mです。金額が開示されたのは合計95件で、調達91件・買収4件です。

Bloomberg Governmentは8月31日、Polymarketが$21Bの評価額で$1Bを調達し、1789 Capitalが主導すると報じました。関係者への取材にもとづく報道で、同社の公式な確認は得られていません。

Kalshiの累計値を除いた調達額は$3.49Bで、Polymarketの$1.0Bはその約29%です。2社を除くと約$2.49B(開示89件)になります。

Q2との差は、2社の除き方で変わります。Q2からKalshiの5月分$200Mだけを引くと約$2.46B(開示96件)で、Q3の約$2.49Bと同じ水準です。四半期ごとに上位2件を引く方法では、Q2は約$2.08B(開示95件)で、Q3は約19%多くなります。Q2で除いた2件は、Canton Networkの$355Mと、Arc blockchainの$222Mでした。

同じ上位2件の除き方でQ1は約$2.86Bなので、Q3はQ1より約13%少ない水準になります。2社を除いたQ3の調達額は、Q2からKalshiの5月分だけを引くとQ2とほぼ同じ(+1%)で、四半期ごとに上位2件を引くとQ2の約1.2倍(+19%)です。基準によって、これだけ幅が出ます。

2026年第3四半期の調達額$4.605Bの内訳と、Q2との比べ方。Kalshiの累計$1.12B、Polymarketの$1.0B、2社を除く約$2.49Bに分かれ、2社の合計は全体の46%です。Q2からKalshiの5月分だけを引く基準では+1%、四半期ごとに上位2件を引く基準では+19%と、比べ方で差が変わります。

予測市場2社に資金が集まった理由は、確認できた出典からは分からなかった

2社の資金調達の理由として確認できた出典は、需要側の動きしか挙げていません。The Blockによると、2社の合計取引量は6月に前月比75%増の$44.8Bとなり、増加の主因はFIFAワールドカップでした。Kalshiだけで$31.5Bを占めます。Bitwiseの市場レビューも、Q2の予測市場の取引量を過去最高としています。

取引量が急増したのは6月で、Kalshiの$22B評価のラウンドが発表された5月より後です。取引量はその後も高く、The Blockによると、Kalshiの7月の取引量は$40B(6月は$31.5B)でした。Polymarketの$21B評価での調達は8月31日の報道で、6月の急増から約2か月後にあたります。

予測市場2社の時系列。5月にKalshiの評価額$22Bのラウンドが発表され、6月に2社の合計取引量が前月比75%増の$44.8Bとなり、7月のKalshiの取引量は$40B、8月31日にPolymarketが評価額$21Bで$1Bを調達すると報じられました。取引量の伸びと評価額を結びつけた出典は見つかっていません。

取引量の伸びと2社の評価額を結びつけた出典は、見つかっていません。

法的な決着は、つかないままです。Bloomberg Lawは、スポーツの予測取引契約がCFTC(米商品先物取引委員会)の規制対象かをめぐり、連邦控訴裁判所の判断が割れていると報じています。州レベルの当局が10件以上、無免許の賭博としてKalshiとPolymarketに法的措置を取っているとも、The Blockは伝えています。

取引量の急増は6月で、Kalshiの5月のラウンドより後、Polymarketの報道より前でした。法的な決着がつかないまま、2社の調達が報じられています。

2社を除く調達は決済と取引への集中がQ2より強まり、大型ラウンドの主導役は半々だった

2社を除く調達では、ステーブルコイン・決済と取引への集中がQ2より強まり(Q2は43〜61%、Q3は75%)、買収の開示額の合計はQ2から約72%縮みました。$100M以上の大型ラウンドの主導役は、金融・取引所側と投資ファンド側で半々です。Q2は同じ基準で分けきれなかったため、この半々をQ2と比べた結果は載せていません。

調達:$100M以上の8件は、金融・取引所側が54%、投資ファンド側が46%

2社を除くQ3の調達のうち、$100M以上は8件で、合計は$1.35Bでした。リード(主導役)を、金融・取引所側と、VC・投資ファンド側に分けました。金融・取引所側は証券会社・取引所・金融グループです。分け方は当サイトの判断です。

金融・取引所側は4件で$725M(54%)、VC・投資ファンド側も4件で$625M(46%)でした。内訳は次のとおりです。

  • 金融・取引所側:Crypto.comのCitadel Securities($400M)、GauntletのSBI Holdings($125M)、PaywardのNasdaq Ventures($100M)、CircleのBinance($100M)
  • VC・投資ファンド側:Felix Pagoのa16z crypto($200M)、AugustusのTiger Global($180M)、AlpacaのPeak XV($135M)、JeevesのCoinFund($110M)

分け方には注意点があります。Felix Pagoの$200Mは、株式$87M(a16z crypto主導)と与信枠$113M(General Catalyst)の合計です。Jeevesの$110Mは、当サイトの確認では、企業側とCoinFundの発信だけが読めた値です。Jeevesを除くと、金融・取引所側は約58%になります。

Q2(4〜6月)も、Kalshiの5月分を除く$100M以上の調達8件を同じ基準で分けようとしました。ところが、3件は分けきれませんでした。SDEVは複数の出資者の混成、CoinoneはOKX Venturesと証券会社の共同、GeminiはWinklevoss Capital Fundの主導です。Q2の比率は出していません。

Q3の大型8件は半々に近い構成で、金融側と投資ファンド側のどちらかが他方に取って代わった形にはなっていません。

最大の案件は、Crypto.comが7月16日にCitadel Securitiesから調達した$400M(評価額$20B)です。同社にとって初めての機関投資家ラウンドでした。

金融側が大きなラウンドに加わる理由について、Tiger Researchは、2026年上半期の案件の54.5%に伝統的な金融機関が参加したと報告しました。これは上半期の案件への参加率で、Q3の主導役の割合(54%)とは別の測り方です。背景には、免許があり、収益構造を監査できる成熟した企業を選ぶ審査があると分析しています。

GSRは、CitadelがCrypto.comを選んだ理由を消去法だと推測しています。Coinbaseは割高、Robinhoodは自社戦略、Krakenには出資済みという見方です。Citadel自身は、伝統的な金融市場と暗号資産インフラの収れんを理由に挙げました。

Tiger Researchの審査基準は、金融・取引所側の4件のうち、免許のあるCrypto.com、Payward、Circleの3件に当てはまります。

Gauntletは例外で、当サイトのニュースページでは、SBIの円建てステーブルコイン計画との結びつきが指摘されています。

GSRの説明は1件の選び方、Citadelの説明は投資家本人の見立てです。審査基準は有力な説明の一つとして重く見ますが、4件すべては説明できないため、主な説明とは決めません。

Circleの株式$100M分は、Binanceが私募で引き受けています。この出資は5年間のUSDC(Circleのドル連動ステーブルコイン)の販売契約と一体です。CircleはBinanceのUSDC保有残高に応じた月次のインセンティブ料を支払うと、Cointelegraphは伝えています。資金に事業上の見返りが付いた例です。

Galaxy Researchによると、Q2に組成された暗号資産VCファンドは5本・約$3.9Bで、水準としては2019年以来の低さでした(crypto.news報道)。Paradigmは7月8日に$1.2Bの第4号ファンドを閉じています(The Block報道。2月にWSJが報じた目標の$1.5Bを下回りました)。

分野:2社を除く調達の75%がステーブルコイン・決済と取引に集まった

2社を除く調達額の約75%は、ステーブルコイン・決済($980M)と取引($897M)の2分野でした。Q2は、Kalshiの5月分を除いた同じ基準で、2分野の合計が約43%(決済$620M、取引$441M)です。上位2件を除く方法でも約61%で、2分野への集中はQ3で強まっています。

件数は、買収を含む全158件で、取引が33件、ステーブルコイン・決済が27件、DeFiが19件です。ステーブルコイン・決済は9月だけで16件で、単月では首位でした。

2026年第3四半期のセクター別件数を示す横棒グラフ。買収を含む全158件のうち、取引が33件で最多、ステーブルコイン・決済が27件、DeFiが19件で続きます。

リード投資家の件数では、YZi Labsが14件で最多です。当サイトの記録では、このうち12件が8月28〜29日発表の育成プログラム(EASY Residency第4期)の出資です。1社あたり最大$500Kとされています(Cryptopolitan)。金額の開示は2件にとどまります。

件数は独立した投資判断の数を表さないため、上の比較には金額を使いました。

買収:開示額の合計はQ2から約72%縮んだが、開示された件数も減っている

Q3の買収の開示額の合計は$440.5Mで、Q2の$1.554Bから約72%減りました。金額が開示された買収は、Q2が9件(全29件)、Q3が4件(全31件)です。減少の一部は、開示された件数が減ったことによります。

4件の金額には、上限値と報道値が入っています。North Capitalの$60Mは「超」とされた下限の報道値で、TradeZeroの$231Mは「最大」の上限値です。NYDIGの$57.5Mは、基本対価$42.5Mに、業績連動の追加支払い(アーンアウト)の上限$15Mを足した額になります。4件のうち3件の金額は、上限か報道上の下限にあたります。

買い手は30社(KalshiによるOddpoolは、買収という分類が未確認のまま含みます)で、2件を買ったのはMoonPayだけです。7月にGlideを、9月にNorth Capitalを買いました。

North Capitalは、SEC登録の証券会社(ブローカー・ディーラー)で、代替取引システムと投資顧問の免許も持っています。買収はFortuneによると$60M超の全株式交換で、規制当局の承認待ちだとMoonPayが発表しています。

Fortuneは、免許の保有を決め手の一つとして伝えました。MoonPayのCEOは、トークン化した実物資産の普及に向けた規制面の基盤づくりという狙いも挙げており、Fortuneは両方を紹介しています。

SECは9月17日、トークン化された株式の取引の場に、5年間の免除を出しました。MoonPayの発表はその6日後で、Fortuneも免除に触れています。免除が買収を促したとする出典は、確認できていません。

ほかの買収は、買い手も対象もまちまちで、共通の型は見えません。eToroのTradeZero、S&P GlobalのOpenZeppelin、BitGoのNYDIG事業、CoinMarketCapのCoinGlassなどがあります。

Mirae AssetのKorbit買収(株式の9割超)は、2月に合意し、7月23日に完了しました。当サイトの記録は、完了の報道日で数えています。

Payward(Krakenの親会社)には、9月にNasdaq Venturesが$100Mを出しました。同社は7月にMagic Labsのウォレット事業を買う一方、上場は2027年第2四半期より前には行わないとしています。Finance Magnatesによると、上場準備の停止は3月に決まっており、理由は暗号資産の価格・取引量・評価額の低下でした。Q3の価格上昇より前の判断です。

当サイトの集計に入っていない大型案件と9月の戻りは、結論を上へ動かしうる材料だった

2社を除く調達額は、月別では7月が$1.23B(開示29件)、8月が$307M(開示22件)、9月が$948M(開示38件)でした。9月は8月の約3倍ですが、金額が開示された件数も増えており、差の一部は開示の多さによります。9月の1か月だけで、四半期の傾向は決められません。

外部の集計は、当サイトより範囲が広いものです。The Tieは7〜8月の調達額を$4.67B(161ラウンド)としています。当サイトの同じ期間は、調達だけで$2.657B(78件、うち金額の開示52件)で、Kalshiの$1.12Bが入っています。Q2全体の$2.657Bとほぼ同額ですが、期間の違う偶然の一致です。

8月だけを比べると、The Tieは$2.54B、当サイトは$1.43Bで、約$1.1Bの差があります。当サイトに入っていない大型案件は2件あり、合計は$1.27Bです。

1件目は、SBIがインドネシアのAjaibに出した$270Mです(The Tie)。

2件目は、MemeCoreの関係者による取引です。$1B相当のトークンをNasdaq上場のZeroStackに拠出し、株式と交換しました(Chainwire発表、当サイト未確認)。暗号資産を財務資産として持つ上場企業(DAT)向けの取引で、VCとは性格が違います。

差の説明は3通り考えられます。1つ目は、この2件の分です。

2つ目は、Kalshiの扱いです。当サイトの8月$1.43BにはKalshiの$1.12Bが入っています。The Tieも同じ累計値を数えているなら、2件で差はほぼ収まります。

数えていない場合は、Kalshiを除く当サイトの8月が$307Mなので、差は約$2.23Bです。ここから2件の$1.27Bを引いても、約$0.96Bの差が残ります。

3つ目は、月の区切りです。Bloomberg GovernmentはPolymarketの$1B調達を8月31日に報じましたが、当サイトの記録は9月2日付で、9月に入れています。The Tieが8月に数えていれば、それだけで差の約$1.1Bに近い額になります。

3つの説明は重なる場合もあり、この比較だけでは、どれが当たりかは決まりません。2件が差に当たるなら、2社を除く当サイトの数字は、集計外の資金を取りこぼしていることになります。

どこまでを集計の範囲に含めるかも、結論に影響します。Ajaibは個人向けの投資プラットフォームで、Web3に含めるかどうかは、見方が分かれる案件です。StripeによるAI企業OpenRouterの買収($7.5B超と報じられた価格)は、AIが対象のため集計に入れていません。

外部の四半期データは、まだ出ていません。Galaxy ResearchのQ2のVC調達額は$5.683B・384件で、前期比31%増でした(crypto.newsの報道)。VCだけを対象にした数字なので、当サイトの2社を除く調達額とは直接比べられないものです。

試した2つの要因は、集計外の大型案件も9月の戻りも、結論を上へ動かす方向にしか働きません。ただし、どちらも「大きく増えた」と言い切る材料にはなっていません。

集計外の案件と9月の戻りを加味しても、7割増という見方は支えられない

当サイトが追える開示額つきの案件では、BTCが約44%上がった四半期でも、2社を除く調達額はQ2比で横ばいから約2割増の範囲に収まりました。

BTCの上昇から2社以外の調達額に至る経路は、確認できていません。相場に結びつく動きとして見つかったのは、Paywardの上場準備の停止です。これは出口に関する判断で、3月に決まっており、Q3の上昇より前でした。

これは、業界全体の資金量が横ばいだったという意味ではありません。範囲外の大型案件があり、9月には2社を除いても調達額が戻っています。新規ファンドの組成は、Q2の数字では低調でした。

今後の見方:予測市場以外の資金量と、規制の判断が動くか

Kalshiの$40B評価の新ラウンドが、予測市場への集中が続くかの目印になる

予測市場への集中は、2026年第4四半期も続くと見ますが、確度は高くありません。ここでの集中は、四半期の調達額に占める予測市場2社の割合を指します。

根拠は2点です。1点目は、Kalshiの募集枠約$1.5Bのうち約$380Mが未販売であること。2点目は、新ラウンドの計画が6月から、評価額$40Bでの協議が8月から報じられていることです(The Block。$40Bの協議はThe Informationの報道を伝えたものです)。

この見立てが外れる条件は、連邦最高裁が州の賭博規制を優先すると判断することです。その場合、新ラウンドは成立しないか、評価額が$40Bを下回る形になりえます。控訴裁判所の判断は割れていますが、最高裁が判断する時期は不明です。新ラウンドが成立するかどうかは、見立てが当たったかを確かめる最初の目印です。

利上げ下でBTCが反落したとき、2社以外の調達が落ちるかで相場との結びつきが分かる

9月にFRB・ECB・日銀がそろって利上げしたため、資金コストが下がる局面は当面来にくいと考えられます。金利が暗号資産企業の調達額を動かす経路を示した分析はなく、この見立ては当サイトの仮説です。BTCが高値圏を保っても、2社以外の調達額が自然に増えるとは限りません。BTCが反落した局面で2社以外の調達額が落ち込むかどうかが、相場と調達の結びつきを確かめる機会になります。

VC資金の戻りは、12月ごろのGalaxy ResearchのQ3集計で見える

Q2の公表は四半期末の約11週後だったため、Q3分は12月ごろになる見通しです。新規ファンドがQ2の5本・約$3.9Bから増えれば、2社以外の資金の出し手が広がる兆しになります。Q3も低水準なら、半々だった大型ラウンドの主導役が金融・取引所側へ寄っていくかが、次に見る手がかりになります。

規制面の最初の目安は、OCCが11月までの公表を目指すステーブルコイン最終規則

CLARITY法案(市場構造法案)は、短期の成立が見込みにくくなりました。9月15日の上院で、議事を打ち切る採決(討論終結の動議)が49対50で否決されたためです(The Defiant)。

SECは8月中旬に、暗号資産の募集向けの規則案「Regulation Crypto Assets」を出しました。規則案はスタートアップ向けの免除(4年間で$5Mまで)などを設けるもので、コメント期間は連邦官報掲載から60日です。

GENIUS法(ステーブルコイン規制法)の最終規則は、7月18日の期限に間に合いませんでした。OCCは11月までの公表を目指し、申請の処理は2027年中に始める考えです(The Block)。FRBは9月24日にも、発行体向けの規則案2件を出しています。

これらがQ3の調達額に影響したことを示す出典はなく、2社以外の資金への影響は未確認です。日付のある最初の目安は、OCCが11月までの公表を目指す最終規則です。

参照ページ

予測市場2社の調達:

2社以外の大型調達:

買収:

参考リンク

本文の数字・記述の根拠です。

相場と金融環境:

予測市場2社:

2社以外の調達と出し手:

買収と出口:

集計の範囲と外部データ:

規制の見通し:

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FAQで確認したい論点

比較検討や社内説明で出やすい疑問を、一次説明に戻れる形で確認できます。

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