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ステーキングとは公開 2026-07-16更新 2026-07-16

Solanaのステーキング・デリゲーション及びバリデータとは?

はじめに

Solanaのステーキングを理解するために、バリデータの担う仕事を理解し、報酬の根拠を知りましょう。Solanaのバリデータは、トランザクションを中継するだけのサーバーではなく、ブロックチェーンの状態を保持し、トランザクションを検証し、次のブロック(Solanaではスロットと呼ぶ)に投票します。自分がリーダーに選ばれた場合は、自ら次のスロットを生成します。

バリデータが担う処理

Solanaのバリデータが担う主な処理は、次のとおりです。

  1. ネットワークからトランザクションを受け取る
  2. 署名、残高、プログラム実行結果などを検証する
  3. 他のリーダーが生成したスロットに投票する
  4. 自分がリーダーに指定されたスロットでは自分でスロットを生成する
  5. ブロックチェーンデータとアカウント状態を保持し、他のノードと同期する

Solanaでは、バリデータの投票がステーク量で重みづけされます。ステークを多く集めたバリデータほど、コンセンサス上の投票重みが大きくなり、リーダーに指定されブロックを生成する機会も増えます。

ステーキングでは、委任者(デリゲーター)はSOLの所有権を手放しません。特定のバリデータへ、投票の重みを割り当てるだけです。

Stake アカウントとvote アカウント

デリゲーションを実施する際、通常のウォレットとは異なる stake アカウント(専用の口座)を使います。stake アカウントにSOLを入れ、どのバリデータへ委任するかを設定します。1つのstake アカウントが同時に委任できるバリデータは1つだけです。複数のバリデータへ分散したいときは、stake アカウントを分けます。

バリデータはvote アカウントをもちます。vote アカウントは、そのバリデータの投票履歴や手数料率、報酬計算に関わる情報を持つアカウントです。

委任者はSOLの所有権を持ったまま、stake アカウントを通じてバリデータへ投票重みを渡し、手数料率を引いたインフレ報酬が委任者へ戻る流れの図。

バリデータが扱う3つの鍵

バリデータ運用で分けて扱う鍵は、役割の異なる次の3つです。

  • identity key(識別鍵): バリデータをネットワーク上で識別する鍵で、投票やスロット生成の署名に使います。
  • vote account key: vote アカウントのアドレスにあたる鍵で、vote アカウントの作成時に使います。日々の投票の署名には使いません。
  • authorized withdrawer key(引き出し権限鍵): vote アカウントからの資金の引き出しに加え、手数料率やidentityの変更まで行える最上位の鍵です。

どの鍵をどこに置くかは、その鍵が持つ権限で決まります。identity keyは投票のたびに署名し、その手数料も負担するため、常時バリデータサーバー上に置きます(ホットな鍵)。vote account keyは、作成後は常時サーバーに置いておく必要はありません。

authorized withdrawer keyはサーバーに置かず、オフラインで保管します。この鍵を盗まれると、資金の引き出しから手数料率・identityの変更まで、バリデータの支配権を丸ごと奪われるためです。

Epochとリーダースケジュール

epochはバリデータのステーク量・状態やリーダーに指定されるスケジュール(リーダースケジュール)が更新される期間の単位で、Solanaではおおよそ2日です。デリゲーション開始・解除、委任先切り替えはepochが切り替わるタイミングで反映され、途中の変更は同一Epoch中は反映されません。

epochの途中で委任したstake アカウントはactivatingになり、通常は次のepochでactiveになります。解除したstake アカウントも、deactivatingを経てinactiveになるまでは引き出せません。

ただしネットワーク全体では、1回のepochで切り替えられるステーク量に上限があります。委任や解除が集中すると、activeやinactiveになるまで複数epochかかることがあります。

stake アカウントが委任でactivatingになり通常は次のepoch境界でactiveへ、解除でdeactivatingを経てinactiveへ進み、inactiveで初めて引き出せること、委任や解除が集中すると切り替えに複数epochかかることを示す図。

リーダースケジュールもepoch単位で決まる仕組みです。ステークが大きいバリデータほど、自分がブロックを作るリーダースロットを多く割り当てられます。

リーダースロットでスロットを生成できないと、そのスロットの手数料やMEV(取引の並び順から生じる追加収益)を受け取れません。投票に失敗すると、得られるvote credit(投票が成立するたびに積み上がる実績値)が減り、インフレ報酬の取り分が減少する場合があります。

このため、Solanaのバリデータ評価では「ノードが起動しているか」だけでは足りません。投票が遅れていないか、リーダースロットでスロットを生成できているか、ステーク量に見合う報酬を獲得できているかを監視する必要があります。

スラッシングはどう扱うか

多くのPoSチェーンでは、二重署名や悪意ある行為に対して、委任された資産の一部を没収するスラッシングがあります。Solanaについては現時点でプロトコル内のスラッシング実装はなく、通常の運用不備で即座にステークが没収される設計ではありません。

SIMD-0204は、スラッシュ対象の違反行為をオンチェーンで検証・記録するプログラムを提案しています。このプログラムはstakeやrewardを直接変更せず、違反を記録する検証レイヤーで、資産没収としてのスラッシングには該当しませんが、情報の収集は始まろうとしています。

収益はどこから来るか

バリデータの収益源は、大きく次の3つです。

  • インフレ報酬:発行(インフレ)によるステーキング報酬。投票実績と委任量に応じてepochごとに配られ、委任者に自動で分配されるのは、標準ではこのインフレ報酬だけです。
  • トランザクション手数料:基本手数料と優先手数料。委任者には自動で回らず、ブロックを作ったバリデータ側の収益になります(基本手数料は一部が焼却されます)。
  • MEV:Jitoの仕組みを使う場合に、委任者にも分配されます。

手数料やMEVを委任者へどこまで回すかは事業者ごとに違い、選ぶときの分かれ目です。

次の記事では、この報酬の仕組みからバリデータの選び方を整理します。

MEVの仕組みはMEVの記事、クライアントの違いはクライアントの記事で扱います。

参考リンク

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比較検討や社内説明で出やすい疑問を、一次説明に戻れる形で確認できます。

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