ステーブルコイン決済インフラの @raincards が、ICONIQ 主導で $250M 調達 Sapphire Ventures、Dragonfly、Bessemer Venture Partners などが参加し、評価額は $1.95B とのことです。
プロジェクト概要
Rain は、企業やフィンテック向けにステーブルコイン決済を組み込むためのフルスタック基盤を提供しています。カード発行(Visa 加盟店で利用可能)に加えて、法定通貨からステーブルコインへの入金、ウォレット/口座、送金・出金までを一つのプラットフォームで扱う設計です。Visa の Principal Member としてカードを発行し、150カ国超での利用を想定した展開を進めています。
ユースケースは「プロダクト側が Rain のAPI等を組み込み、ユーザーにステーブルコイン残高と紐づくカード体験を提供する」形です。Rain は、Western Union、Nuvei、KAST などを含む 200以上のパートナーで年間換算 $3B 超の取引を扱っているそうです。
今回の発表では、北米・南米・欧州・アジア・アフリカのライセンス市場での展開拡大や、プロダクト強化、戦略的買収も選択肢に入れる方針とのことです。
市場・規制の流れ
近いレイヤーの動きだと、Visa は 2025年4月に Bridge(Stripe 傘下)とのカード発行プロダクトを発表し、開発者が単一APIで複数国の「ステーブルコイン残高から支払える Visa カード」を組み込める形を出しています。StraitsX も VISA カード発行基盤を掲げ、カード利用額をステーブルコインで精算できる設計です。
制度面では EU の MiCA(Markets in Crypto-assets Regulation)で、ART(asset-referenced token)と EMT(electronic money token)の発行体に認可要件がかかり、EBA が関連の技術標準やガイダンスを整備しています。決済に近いステーブルコインほど、発行・運用側の規制対応がプロダクト設計に直結しやすい局面です。
大手側の動きでは、Visa がステーブルコイン精算の対応拡大(EURC 統合など)や、米国での USDC 精算を選択肢に加える発表を進めています。銀行では Barclays がステーブルコイン清算システムの Ubyx に出資しており、清算・相互運用のレイヤーにも資本が入り始めています。
Bridge は「開発者にカード発行をAPIで配る」寄りで、StraitsX は「カード発行・運用をターンキーで提供」寄りです。Rain はそこに、入金(法定通貨→ステーブルコイン)、口座/ウォレット、出金までを同じプラットフォームで束ねる構成を重ねています。