Canton Network上の機関投資家向け取引インフラ Temple Digital Group が、SBI Group主導の戦略ラウンドで資金調達。調達額は非公開です。SBI Holdingsの発表によると、同社子会社を通じた出資で、SBI GroupのRWAとデジタルアセット取引インフラ領域への取り組みを深める位置づけです。
プロジェクト概要
Temple Digital Groupは、機関投資家向けブロックチェーンであるCanton Network上に、デジタル資産と資本市場向けの取引インフラを構築しています。Canton Networkは、金融機関がプライバシーや権限管理を保ちながら、トークン化資産や決済を扱うためのネットワークです。
Templeの中核は、Canton上で動くネイティブ取引プラットフォームです。中央指値注文板、RFQ/RFS、ブロック取引、スマートオーダールーティングを組み合わせ、利用者はCanton対応ウォレットやバリデータを通じて、取引相手を確認しながら注文を出します。ノンカストディアル型の設計のため、利用者が自分の資産管理を維持したまま取引できる点も強調されています。
同社の公開情報では、機関投資家、事業会社、開発者向けに異なる導線が示されています。機関投資家にはAPI経由のRFQ(見積もり依頼)/RFS(ストリーム型クオート)、監査可能な取引履歴、マーケットメイカーによる板の厚みを提供し、事業会社にはKYC/KYBやユーザー権限管理を組み込んだ取引環境を提供する構成です。開発者向けには、取引エンジンと市場データへアクセスするAPI/SDKも用意されています。
SBI GroupとのCanton戦略
SBI Holdingsは、今回の出資をCanton Networkへの関与強化と、RWAおよびデジタルアセット取引インフラの拡大に結びつけています。RWAは、債券、不動産、ファンド持分など実世界資産をデジタル化して扱う領域です。SBI側の発表では、Templeが「Lightspeed」と呼ぶシステムを導入し、サブ秒の注文マッチングと毎秒10万件の注文処理に対応すると説明されています。
同発表では、Templeが証券取引システム運営に関連するライセンス取得後、2026年下半期に規制市場への対応を準備していることも示されています。これは、トークン化された伝統的金融商品を、取引プライバシー、即時決済、金融アプリケーション間の相互運用性を備えた形で扱う構想です。Temple側も、SBI GroupがCanton Networkの創設パートナーかつスーパーバリデータとして関与してきた点を挙げ、今回の資本参加を長期的な戦略連携として説明しています。
参考リンク
https://www.sbigroup.co.jp/news/2026/0521_16340.html https://www.sbigroup.co.jp/english/news/pdf/2026/0521_c_en.pdf https://templedigitalgroup.com/news/sbi-group-leads-private-round-in-temple-digital-group https://templedigitalgroup.com/trading-overview https://help.templedigitalgroup.com/en/articles/12810711-api-sdk