機関投資家向け暗号資産データ企業の Amberdata が、暗号資産市場データ企業 Kaiko により買収。買収額は非公開です。Kaiko は、Amberdata が強みを持つデリバティブ分析・オンチェーンデータ・AI を使った市場インテリジェンスを取り込み、機関投資家向けのデータ基盤を広げると説明しています。
プロジェクト概要
Amberdata は、2017年に米国で設立された暗号資産のデータ・分析企業です。同社は、ヘッジファンド、資産運用会社、銀行、取引所などの金融機関が、暗号資産を調査・取引し、リスクとコンプライアンスを管理するためのデータと分析ツールを提供しています。Kaiko の発表によれば、利用企業は主に北米の大手機関投資家が中心とのことです。
同社が扱うのは、中央集権型・分散型の取引所をまたいだ市場データ、ブロックチェーン上の取引を直接記録したオンチェーンデータ、そしてデリバティブ(先物やオプションなどの派生商品)の分析データです。これらは API(プログラムから外部のデータを取得する仕組み)として提供され、金融機関は自社のシステムに組み込んで、価格付け、リスク管理、ポートフォリオ分析に使います。
近年は、AI を使って市場の状況を読み解く「市場インテリジェンス」ツールも提供してきました。Amberdata の発表では、顧客はこれらのデリバティブ分析、オンチェーンデータ、AI 型の市場インテリジェンスを、価格付けやリスク管理、ポートフォリオ分析に使っているとのことです。暗号資産市場は取引所ごとに価格やデータがばらばらに存在するため、こうした横断的なデータ整備は機関投資家が参入する前提条件になっています。
Kaikoのデータ基盤に加わる部分
Kaiko は暗号資産の市場データ、分析、指数(インデックス)などを機関投資家向けに提供する企業です。Kaiko の発表によれば、今回の買収により、市場データに加えて Amberdata が持つデリバティブ分析とオンチェーンの分析能力を取り込み、200を超える取引所、20を超えるブロックチェーン、2万を超える銘柄をカバーする体制になるとのことです。
Kaiko の CEO は、今回の買収について「デジタル資産分野で最も強力な2社のデータ企業がもたらす価値を市場に届けられる」と述べています。Amberdata 側は、両社の統合によって機関投資家に「最も完全なデータ・分析ソリューション」を提供できると説明しています。両社を合わせた顧客数は、世界で250社以上(Amberdata の発表では260社以上)になるとのことです。
これは Kaiko にとって5件目の買収で、5月のオンチェーンインフラ企業 Cometh に続く2週間で2件目の買収です。市場データを軸にしてきた Kaiko が、デリバティブとオンチェーンの分析、さらに北米の機関投資家基盤を取り込むことで、データ提供の範囲を広げる狙いです。買収額は公表されていません。
参考リンク
https://www.kaiko.com/news/kaiko-acquires-amberdata-in-landmark-digital-asset-data-consolidation https://blog.amberdata.io/kaiko-acquires-amberdata-in-landmark-digital-asset-data-consolidation https://crypto-fundraising.info/projects/amberdata/ https://t.me/crypto_fundraising/5203