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調達ニュース公開 2026.09.30更新 2026.09.30

分散型アイデンティティネットワークの World(旧Worldcoin)が WLDトークンのOTC販売で$49Mを調達

分散型アイデンティティネットワークの World(旧Worldcoin)が、WLDトークンのOTC販売で $49M を調達。World Foundation傘下のWorld Assets, Ltd.が過去1か月に実施した一連の販売で、購入者のトークンには1年間のロックアップが付いているとのことです。発表は2026年9月28日(米国時間)です。

プロジェクト概要

World は、オンラインで「相手が人間である」ことを証明するための分散型アイデンティティ・金融ネットワークです。AIが人間らしい文章や画像を作れるようになったため、アカウントの裏にいるのが実在の一人なのかを確かめる仕組みとして設計されています。

中核は World ID で、個人情報を明かさずに人間であることを示すデジタルパスポートのようなものです。本人確認には Orb という専用デバイスを使い、利用者の虹彩(眼の中の模様)を読み取って固有の識別子を作ります。同じ人が二重に認証されないようにするための仕組みです。

利用者向けの窓口は World App で、World ID の管理や送金、各種サービスの利用ができます。ネットワークは、人間向けのアプリを想定したブロックチェーン World Chain 上で動き、WLD トークンが取引やガバナンス(意思決定への投票)に使われます。

開発を主導するのは Tools for Humanity ですが、コミュニティ向けのWLD配分を扱うのは World Foundation 傘下のWorld Assets, Ltd.です。今回の販売もこの会社が行っています。

過去1か月のOTC販売と、2026年の販売の積み重ね

OTC(相対取引)とは、取引所の板を使わず、売り手と買い手が直接条件を決めて売買する方法です。World Foundation は公式Xで、World Assets, Ltd.が一連のOTC販売を完了し、合計が$49Mになったと発表しました。販売は過去1か月にわたって行われ、一部はすでに決済済みで、残りのWLD引き渡しと決済は発表と同じ週に完了する予定とのことです。

販売されたトークンはすべて1年間のロックアップの対象で、期間中は売却できません。ChainCatcherなどもこの内容を伝えていますが、購入者の名前、平均販売価格、売却したWLDの枚数、資金の使途は、確認できた範囲では公表されていません。

確認できた範囲では、WLD の大口販売は2026年に入って3回目です。2026年3月には4つの取引相手に約2億3,900万枚を平均$0.2719で売り、$65Mを調達しました。このときはロックアップが付いたのは$25M分にとどまりました(The Block)。7月には Pantera Capital 主導で、12か月ロックアップ付きのWLDを直接販売し、$52.5Mを調達しています。今回の$49Mを含めると、この半年で計$166.5Mになります。

3月の販売について、The Block は、調達資金をコア運営、研究開発、Orbの製造、エコシステム開発に充てると報じています。今回は使途の説明がないため、同じ用途かどうかは確認できていません。KuCoinのニュース速報が伝えたWLDの市場価格は約$0.49で、3月の平均販売価格の2倍近い水準です。ただし今回の実際の販売価格は不明で、割引の有無は判断できません。

繰り返される販売への反応と規制

X上では、ロックアップが付いたことで短期の売り圧力が和らぐとの見方が出ています。その一方で、財団による販売の繰り返しを「売り浴びせ」とみる声や、買い手・価格・使途の開示を求める声もあります。これらは投稿者個人の意見で、事実として確認できたものではありません。

Orbによる虹彩の収集そのものにも、各国で批判があります。Rest of World によると、ブラジルは報酬と引き換えの虹彩スキャンがデータ保護法の求める同意を満たさないとして2025年1月に禁止しました。スペインは未成年者のデータ収集を理由に運用を止め、ポルトガルは収集を禁止し、ドイツは基準に合わないデータの削除を求めています。香港、タイ、フィリピンでも停止や削除の命令が出ました。

同記事は、米国の生体データ規制は欧州ほど厳格・統一的ではないと指摘しています。World は2026年4月に、Tinder、Zoom、Docusign と、World の ID で利用者を確認する提携を発表しています。

参考リンク

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